わたしにとってのセーフティネット 妊婦編#4
2020.01.10
豪雪地・津南と豪雪地・妙高
どちらかを選ばなきゃいけないなんて、つまらない。
どちらも選びたいから、行ったり来たりする。
「二拠点居住」というライフスタイルへの憧れでもなく
ただただ、自分たちのしたい生き方を選びとってきた結果。
それが私たちの行ったり来たり婚です。
「実はわたしも……」
さて、8月にもなると安定期に入り、少しずつまわりの友人にも妊娠報告をしていました。
そんななか驚いたのが、同級生ベビーの多いこと!
「実はわたしも今年産むんだ〜」という返答が多く、驚くとともに喜びでいっぱいになりました。
わたしの暮らす津南町は人口9500人くらいしかいないので、同級生も少ないのは覚悟していたのですが、想像を超える同級生の多さでなんだか安心しきっています^^
お隣の十日町市や栄村などにもちらほら同級生がいて(佐藤家のゆうひちゃんも同級生になりますね^^)なんだかわくわくしちゃうほどです。
さらに、すでにお知り合いの方も多く、いわゆるママ友問題?のような不安も払拭されました。
すごい恵まれているな〜と思っています。
いままでのつながりが安心感へ
そんなお知り合いの方たちとは、雪の日舎で出会った方もいれば、個人事業のClassic Labにかかわってくださった方もいて、今までの仕事がつないでくれたご縁の大切さも実感する機会となりました。
今まで雪の日舎にしても、Classic Labにしても、仕事としてはもちろんのこと、自分の暮らしも大事にしながら、そして発信しながらやってきたことで、心地よい関係で居られる方たちとつながれていることは、わたしの財産だなぁと。
なので、子どもができて、これからどうやって仕事を続けていくか考えたときにも、大幅に今までの理念や考え方を変える必要はないのかなと思いました。
今までも、「子ども連れでも歓迎」としていたので、自然と子ども連れの利用者の方も多かったですし、これからは「子どもがいる場所」ということを前提に、場を開いていきたいです。
わたしにとってのセーフティネット
また、お母さんたちと話していると
「うちも旦那仕事で夜遅かったり、数日いなかったりするから、たまに一緒にごはん食べようよ」
と声をかけてくださる方もいて……
中には
「意外と女性と子どもだけの方がうまくいくよね〜」
なんて声も(笑)
うちは大っぴらに「一緒に住んでいません」と言っているから大変だと思われがちだけど、少し見回してみると、一緒に住んでいても帰りが遅かったり、家にいなかったりする家庭はたくさんあるんだなということを実感します。
「ワンオペ育児」なんて言われることもありますが、水面下でそうなっている家庭はたくさんあるんだろうな、と。
「家族がみんな一緒に住んでいるか、住んでいないか」
そこはやっぱりあまり関係ないんじゃないかな、改めてそう思いました。
そんななかで、女性同士工夫したり、助け合いながら、子育てしているんだなということが、少しだけ不安になっていた私にとっては大きな勇気となりました。
こういうことが、本来セーフティネットですよね。
すでにこういったコミュニティの中で、マタニティライフが送れていることは本当に幸せなことです。
きっと都会で暮らして子どもを授かっていたら、こんなコミュニティはなかっただろうなと切実に思います。
都会には制度としてのセーフティネットはたくさんあるかもしれないけれど、このようなコミュニティとしてのセーフティネットはなかなかないような気がします。
子どもが生まれたら、私自身もみなさんと助け合いながら、家族だけでなくコミュニティの中で子どもと育ちあっていきたい。
今そんな思いでいます。
■行ったり来たり婚の津南拠点「Classic Lab 柳の家」
家主が出産・育児のため、2019年12月〜休業中。Classic Labのブログは随時更新しています。
■行ったり来たり婚の妙高拠点「こつぼねの家」
現在改修中。2020年8月オープンを目指して「古民家ぐらしであそび、つながる家」として準備中。
諸岡 江美子
スノーデイズファーム(株)webディレクター/保育アドバイザー。1987年、千葉県船橋市生まれ。東京都内の認可保育園にて5年間勤務、その後新潟県妙高市にある国際自然環境アウトドア専門学校、自然保育専攻に社会人入学。津南町地域おこし協力隊を経て、現在はClassic Labとして独立。雪国の「あるもの、生かす」という生き方を研究している。編集者、エッセイスト。