あさとメェの雪あそび~心はぐくむ里山じかん
2018.06.01
雪深いお山のむらのおはなしです。
このおはなしを綴るのは、こどもたちの寄り添いびと、ほまれさん。
こどもたちの毎日にあふれている「わくわく」のおはなしを写真やイラストで、みなさんにお届けします。
一冊のえほんをめくるように、楽しんでくださいね。
―2017年 秋と冬のあいだ―
おいも掘りが終わると、空も安心したようで「そろそろ恵みの雪を降らせますよ~!」と言いました。
雪はずんずん降り、あっという間に白い世界に変わります。
「ようこそ雪国へ」山も空も歓迎してくれています。
さて、あさちゃんはおともだちの山さんと空さんに歓迎されたので、画用紙の傘を持っておでかけです。
ルンルンルン♪山さん、空さん、こんにちは♪まっしろ雪さん、ごきげんよう♪
今日は雪あそび!たのしみだね。
あれ?あれれ??みなさん、お気づきでしょうか・・・。
そうです。なんと今日はやぎのメェちゃんが おうちでお留守番しているのです。
と、いうことで今日のおともだちは おしりひんやり、ひつじのメェちゃんです。どうぞよろしくお願いいたします。
きゅっきゅっきゅっ♪なーにが なにが でっきるかな~♪
じゃ~ん!!毎度おなじみ おにぎりやさんでしたー!!
なんと今日は“魚沼産ユキヒカリ”使用の おにぎりですよ~!
おいしくできたので「お母さんに おみやげにする!お母さんうれしいよね!!」って かわいい おててで大事に配達します。
どうして 雪おにぎりは手で運んでいるだけなに小さくなるのかな?まだお母さん食べてないのにね。
お母さんにおにぎりを届けたら、「ありがとう。あさちゃん」とにっこり笑って、つめたくなった手をぎゅっと温めてくれました。
うれしくて うれしくて、ルンルンルンっと今度は黄色の画用紙傘をさしておでかけです。
お母さんが喜んだ雪おにぎり。好評につき出店延長いたします!!
「メェちゃんも食べたいでしょ!待っててね!」
わーぉっ!!ひつじのメェちゃん凍結!!
おにぎりを食べて からだを温めましょう♪
大好評の雪おにぎり屋さん。おにぎりが売り切れたので、お母さんのところへ帰ります。
帰り道、なんと やぎのメェちゃんがいるでは ありませんか!!
なんだかいつもよりシュっとしてドーンっとして、あさちゃんちょっぴりビックリ。
でも、やぎさんが“メェ~~”と声をかけてくれたので、あさちゃんは歌をうたってあげました。
みんなみんな おともだち。
夕焼けが雪をオレンジ色に染めました。
今日も たくさんあそんで たのしかったね。
またあそぼうね。
執筆者
川延誉
東京都世田谷区生まれ。2017年10月〜2018年3月までiターン留学にいがたイナカレッジを活用して雪の日舎でインターン。現在は十日町市で「やまのとことこ舎」としてものづくりを行う。
instagram「yama_no_tocotoco」
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佐藤 可奈子
株式会社雪の日舎 代表。1987年、香川県高松市生まれ。立教大学法学部政治学科卒。大学卒業後、新潟県十日町市に移住、就農。「里山農業からこころ動く世界を」がテーマ。著書「きぼうしゅうらく〜 移住女子と里山ぐらし」