雪の日舎
管理栄養士さんに聞く!

遊び食べ、どうしたらいい?

2017.09.29

遊び食べ4コマ漫画

子育て中のお母さんの悩みの一つ、子どもの「遊び食べ」。せっかく用意した離乳食を、食べずに手で遊んだり、器ごと落としてみたり。少し成長すると、今度は食事に集中せずに席を立って他の遊び始めたり

お母さんはみんな、我が子がたくさん食べて大きく育ってほしいと願っているのに、なかなか上手くいかなくて悩んでしまいますよね。

しかし、お母さんには「遊びながら食べる=遊び食べ」にしか見えない行動も、実は子どもの脳の発達、食べ方や食べ物の付き合い方などの発達にとても大切な行動です。

1歳前くらいから始まる〔手づかみ食べ〕は、「自分で食べたい!」という欲求が表れてきた自立への第一歩。また、スプーンや箸が使えるための練習にもなります。

この時期に〔手づかみ食べ〕をたくさんすることで、食事以外のことにも「チャレンジしてみよう!」という積極性や、生きる意欲につながっていきます。お母さんがストレスにならない程度に〔手づかみ食べ〕ができるメニューをとりいれ、汚れても良い環境を整えてあげたいですね。

2歳前後になると、今度は食事中に走り回ったり、おもちゃの方へ歩いて行ったりする行動がみられます。「きちんと座って食べられる子どもに育ってほしい」と思うのはお母さん共通の思いですよね。

しかし、この時期の子どもの集中力は510分程度。常に新しいことに興味を示し、目にとまったものが気になり食事に集中できなくなります。

まずは、食事環境を整えてみましょう!テレビやラジオを消す、おもちゃを片付ける、スプーンを食卓まで運んでもらう、エプロンをつけるなど「これから食事が始まるんだ」と意識づけをしてみましょう。お母さんは一緒に食べながら「これ何だと思う?」「おいしいね」など声をかけて食事に興味を示す言葉がけも効果的です。

また「食事の時は席に座ろうね」と優しく伝えることも、聞いていないようで頭に残るため、大切だと感じることはぜひ伝えてあげてくださいね。

それでも集中できない様子なら30分できりあげましょう!

お母さんを悩ます「遊び食べ」は成長に伴う一時的なものです。いつまでもこれらの行動が続くわけではない、子どもなりの発達の証なんだなあとゆったりとかまえ、楽しい食卓を心がけることが、成長してからしっかりと食事が摂れることにつながっていきます。

 

 

管理栄養士ますがたみきは長岡市を中心に子どもと食にまつわる講座を開催しています。

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ますがた みき

ますがた みき

管理栄養士。1981年新潟県長岡市生まれ。県立女子短期大学専攻科食物栄養専攻を卒業後、長岡赤十字病院に6年勤務。現在はFood communicationsとしてフリーの管理栄養士で活動中。新潟県栄養士会所属。二児の子育て真最中。