「日本の心、ここにあり」from大学生・山浦春来
2018.10.08
日本のかたすみの、雪深い山のなかにある雪の日舎。
そんなわたしたちのはぐくみのフィールドに
立ち寄ってくれる方がいます。
このコラムでは、雪の日舎を訪れてくれた皆さんからの置き手紙をご紹介します。
2通目は、鹿児島大学農学部の山浦春来さんからの置き手紙です。
ずっと、日本の原風景を見に行くのが夢でした。
自然が豊かな里山。
田んぼに囲まれた家。
暮らしと仕事が身近な生活。
どこにあるか、自分で探しに行こう!さぁ、どこに? と考えていた時、親友に雪の日舎の話を聞きました。
新潟に呼ばれている気がして、鹿児島から行くことを決めました。
民宿かくらに着いた時、これぞ、日本の里山だ!と興奮しました。 どっしりして、落ち着いた雰囲気のお家に入ると、とてと懐かしい気持ちになりました。
沢山のわら細工が飾っており、思わず見入ってしまいました。
周りは田んぼに囲まれ、本当に静かで美しく、幸せでした。
農作業の手伝いを終えて、お腹はぺこぺこでした。
手分けして、夜ご飯を用意する係と、五右衛門風呂の火起こし係に別れました。みんなでおしゃべりしながら、楽しく準備するのがとても楽しかったです。 カレーを食べながら、色々な話をしました。
雪の日舎の方々が、真剣に、私たちの悩みや夢に耳を傾けてくださいました。なんて豊かな時間だろうと、じんわりと幸せを噛み締めました。大学の講義より、こっちの方が何倍も響くものがありました。
五右衛門風呂は、なかなか普段は入れません。
ガスでたいたお湯よりも、じんわりと暖かく疲れが溶け出て行くようでした。
清潔でとても安心できる空間でした。
民宿かくらは、もともと別の方がされていたのを受け継がれたとのこと。
その方の想いを大切にして、丁寧に磨いて、繋いでいく。
それが自然と感じられる空間でした。
朝は、ブナの森に散歩に出かけました。
霧雨の中、浮かび上がる田んぼ。
幻想的なブナの木たち。
ひらけた場所から、下の集落がくっきりと見えて、里山の中に人々の暮らしがあることが伝わってきました。 わずか2日の滞在でしたが、本当に行って良かったです。
またここに戻ってきたいなぁと自然に思わせる何かがありました。
雪の日舎の皆さん、お世話になりました。
2018年10月8日 山浦春来
鹿児島大学で、農業について学んでいる女子学生。 自然大好き、田舎大好き、食べることが大好きな、ちょっと変わった大学生だと思います。 趣味は、農家さんのところに行って農作業のお手伝いをして、夜は呑んかた(飲み会)をすることです。焼酎片手に聞く、農家さんのお話はとっても深い! やめられません。 その中で農家さんのカッコよさや、 命の根本である食を創り出す、農業の偉大さに気づきました。 将来の夢は、農業と人が近い暮らしをつくること。 田舎で持続可能的な暮らしをしていきたいです。 そのために私に何ができるか、何を学ぶべきか模索中です… !
佐藤 可奈子
株式会社雪の日舎 代表。1987年、香川県高松市生まれ。立教大学法学部政治学科卒。大学卒業後、新潟県十日町市に移住、就農。「里山農業からこころ動く世界を」がテーマ。著書「きぼうしゅうらく〜 移住女子と里山ぐらし」