妙高から津南へ、遠路?はるばる来てくれました!〜柳の家見学会
2018.10.05
豪雪地・津南と豪雪地・妙高
どちらかを選ばなきゃいけないなんて、つまらない。
どちらも選びたいから、行ったり来たりする。
「二拠点居住」というライフスタイルへの憧れでもなく
ただただ、自分たちのしたい生き方を選びとってきた結果。
それが私たちの行ったり来たり婚です。
先日、私たちの津南町拠点「柳の家」の改修がひと段落し、お世話になっている方たちに向けて見学会を開催しました。
そこには津南町を始め、周辺地域からも多くの人が足を運んでくださり、とても嬉しい時間を過ごすことができました。
その中で、なんと3日間のうちそれぞれの日に
妙高からも足を運んでくれた方がいたのです。
前回の記事で、別々に暮らすことで広がるコミュニティの可能性について書きましたが、今回それが一歩実現したなぁと嬉しい出来事でした。
前回記事:両親は心配していない?一緒にいないことで広がるコミュニティ
「〇〇の奥さん」ではなく、「〇〇さん」
妙高から足を運んでくれた方たちは、もちろん夫経由のつながりなのですが、
夫は夫で妙高で仕事もあるので、見学会全日来れるわけではありませんでした。
「その日は夫はいないですけど……」
という言葉に対しても
「いいの。いいの。」と
夫がいなくても関係なく、津南町まで来てくれました。
夫が真ん中にあってつながった方たちですが、「諸岡の妻」としてではなく「諸岡江美子」として見てくれているんだということを感じました。
似ているけれど、ちょっと違う。だから面白い。
ある日は、ちょうど妙高の夫がお世話になっているお母さんたちと、私が津南でお世話になっているお母さんが一緒になる時間がありました。
妙高から来てくれたお母さんたちは、お土産をたくさん持って来てくれていました。
なかには、こんなにかわいいカボチャも。
津南のお母さんはこれに興味津々!
「自然と、こんな色になるのかねぇ?」
「そうですよ。こういう飾りのカボチャで。」
「こういうのも、いいね。今度作ってみようかな。」
と話が弾んでいました。
私自身、津南と妙高ふたつの地域を行ったり来たりしていて、こんな風に思っていました。
「同じような豪雪地帯だからこそ、お母さんたちは研究者のように知恵を絞り、新しいアイデアを探っているのは同じだなぁ。」
と同時に、
「同じ豪雪地帯と言っても、山を一つ越えることで、同じ料理でも具材が違っていたり、よく食べる山菜が違っていたり、ちょっとした食文化や伝統の違いがあるなぁ」
とも思っていました。
そんなちょっとした違いを行き来することで持ち帰れたら、きっとお母さんたちの研究熱にも力が入りそう(笑)
「いつか津南と妙高と、そして他の地域からやって来た人も一緒にお茶のみ研究室を開きたいな」
そんな小さな楽しみができた見学会でした。
■行ったり来たり婚の津南町拠点Classic Lab
-雪国をフィールドに「あるものいかす」を研究する-
諸岡 江美子
スノーデイズファーム(株)webディレクター/保育アドバイザー。1987年、千葉県船橋市生まれ。東京都内の認可保育園にて5年間勤務、その後新潟県妙高市にある国際自然環境アウトドア専門学校、自然保育専攻に社会人入学。津南町地域おこし協力隊を経て、現在はClassic Labとして独立。雪国の「あるもの、生かす」という生き方を研究している。編集者、エッセイスト。