成長
2018.07.24
5月上旬、我が家に4頭のヤギが生まれました。
ヤギは田んぼのあぜ草を食べてもらうために飼っているのですが、毎年地元の小学校にも子ヤギを貸し出しています。
先日、小学校に親ヤギ一頭、子ヤギを貸し出した日のことです。
朝、軽トラにヤギを乗せていると子どもが
子「ヤギさん、どこかに行くの?」
私「うん、小学校が貸してほしいっていうから連れて行くんだよ」
子「そっか、大丈夫かなあ?」
私「お母さんヤギさんと赤ちゃんヤギが一緒だから大丈夫じゃないかな」
その日の夕方
子「今日、連れて行ったヤギさん見に行きたい・・・」
私「心配なの?」
子「うん。」
私「そしたら小学校に見に行ってみる?」
子「うん。」
小学校に行くとヤギもこちらにうちらに気付いたのか
ヤギ「メェ-!メェ-!」
一目散にヤギのところに行き、体をなでなで。
子「よかった、ヤギさん元気そうだね。ヤギさんの好きな桑の葉っぱ、お父ちゃんここらへんにない?」
私「あそこの坂を上ったところにあるよ。」
子「採ってくる!!」
小屋の隙間からえさをあげると
子「ヤギさん、おいしい?いっぱい食べてね。」
私「そろそろ時間だから戻ろう」
子「うん、ヤギさんまたね・・・」
ヤギも察したのか
ヤギ「メェー!メェ-!」
子「ヤギさん寂しいのかなあ、僕も寂しい。」
私「そっか、お父ちゃんもなんだかさみしい気持ちだな」
その後小学校から自宅に戻ったのは19時ころ。
あたりも薄暗くなってはいたのですが
子「僕、ヤギ小屋の掃除とほかのヤギさんのえさをあげてくる」
そのあとお風呂に入り、ご飯を食べ、いつもより30分くらい前に
子「僕、先に寝るね、おやすみ。」
なんだか気になったので寝室をのぞいてみると布団の中で泣き声が
私「どうしたの?」
子「ヤギさんとお別れして悲しくなってきたの」
私「そっか、すぐ会いに行けるから、また行こうな」
子「うん」
ヤギが生まれてから子どもはヤギ小屋の掃除、えさやり、子ヤギがどこか逃げ出したら捕まえに行ったり、小ヤギを観察したりとヤギのお世話をたくさんしてきてくれました。
今回、ヤギとの別れでいろいろなことを子どもながらに感じていたのではないでしょうか。
生き物を飼うことで心の豊かな子どもになってくれると嬉しいなと勝手ながらに思った長い一日でした。
中島 弘智
農事組合法人ふれあいファーム三ヶ村理事。1979年、新潟県越路町生まれ、神奈川県横浜市育ち。大学卒業後、4年間の農業関係の出版社勤務を経て十日町市に移住、就農。