風景から誰かの顔が浮かぶということ
2017.10.06
静かな山あいの村にも
一年でいちばんにぎやかな季節がやってきました。
昔ながらの木を組んでの稲架かけの風景は
農業の機械化・大規模化が進んだいまでは
なかなか見られません。
それでも大きな機械が入らないような
私たちの暮らす山あいの田んぼでは
いまもなお古くから紡いできた日本の風景が残っています。
「わあっ」と思わず声を上げたくなるような景色の裏には
その地に住むひとの絶え間ない営みがあります
その営みは簡単に見ることはできません。
1年、2年、そして3年とこの地に住むひとたちと
なるべく同じように暮らしてきて
やっと誰かの顔が浮かぶのです。
諸岡 江美子
スノーデイズファーム(株)webディレクター/保育アドバイザー。1987年、千葉県船橋市生まれ。東京都内の認可保育園にて5年間勤務、その後新潟県妙高市にある国際自然環境アウトドア専門学校、自然保育専攻に社会人入学。津南町地域おこし協力隊を経て、現在はClassic Labとして独立。雪国の「あるもの、生かす」という生き方を研究している。編集者、エッセイスト。