第5話 大切なことは、お米を炊くことが教えてくれる。今日の私に合う『美味しい』と出逢う~新潟市コメタク×雪の日舎
2017.11.24
第4話〔前編〕では、「お米をおいしく炊く研究会」を開催し、お米のおいしい炊き方を紹介しました。〔後編〕では、お米が炊けるあいだの座談会で出た、お米にまつわる話を紹介します。
この記事は〔前編〕に引き続き、新潟市内野町を中心に活動されている「コメタク」とコラボ企画です。
今回の研究員は前回に引き続きこちらの5人。コメタクの吉野さくらさんとインターン生の高矢さんの2名と、雪の日舎からはお米をつくっている佐藤可奈子、美味しいお米を炊きたい諸岡江美子、本日のコーディネーター水沼真由美の3名です。それでは、早速スタートです!
お米、炊いていますか?
みなさんは普段お米を炊いていますか。
ライフスタイルによって人それぞれだと思いますが、どのくらい炊いているでしょうか。
学生の私の身の回りにも一人暮らしをしている人がいますが、「たくさん炊いて、小分けにして冷凍する」という声を多く聞きます。
座談会に参加してくれた、コメタクのインターン生の高矢さんは「炊いてます!!」と笑顔で話してくれました。素晴らしいです!
そんな話をしていたら、今回の会場を貸してくれた茅屋やの女将高橋美佐子さんが、「ごはんは炊いたら温かいうちにラップに包むと冷凍しても美味しいよ!」とアドバイスを下さいました。冷凍しても美味しいご飯が食べれるのは嬉しいですよね!
美味しく炊きたい!と思ったときに、
前回の記事が少しでも役にたったらいいなと思います。
「美味しい」を届けるための温度管理
コメタクが活動している内野には「飯塚商店」というお米屋さんがあります。
飯塚商店はその日の朝に精米したものをその日に売り、店頭にお米は並べずに温度管理した倉庫で保管しているそうです。
また、飯塚さんは美味しいお米を届けるために、お米の温度管理は徹底しているそうです。
「お米の精米したては温かく、そのまま冷蔵庫に入れると汗をかいてしまいカビの原因になります。飯塚さんは常温にしてから冷蔵庫で保管するそうです。冷蔵庫の湿度が高くかびたり、温度でかびたりという失敗もしたと聞きました。」とさくらさんは教えてくれました。
「精米してすぐにお客さんに送ったら届いたころにはダメになってしまったこともあったな~」と農家である佐藤も農家になったばかりの頃の失敗を振り返っていました。
都市部で暮らしていると、自分で精米して保管する機会は少ないとは思いますが、お米の温度管理は、おいしいお米を炊くためにもとても大切なんですね。
お米は繊細なものだと全員が改めて実感しました。
自分に合った「美味しい」を
そして飯塚商店は食べる人に寄り添ってくれるお米屋さんです。
例えば食欲がわかないとき、さらっとしたお米を用意してくれたりと、その人にあったお米を販売してくれるそうです。
「飯塚さんはその人にぴったり合うお米をブレンドしてくれます。若いころからいろんなお米を食べて、販売をしてきた飯塚さんにしかできないことですね。」とさくらさんは話します。
まるでお医者さんで処方せんを受けているような気分ですね。
美味しいは人それぞれ、そのときの体調や気分によっても変わるもの。今日の私の「美味しい」と明日の私の「美味しい」は違うかもしれない。一概に「美味しい」を決めつけられないな、と感じました。
さらに、今日の私に合わせて「美味しいお米」を提案してくれる飯塚さんからは、変化することを当たり前に受け止め、よりよい暮らしや生き方を見出していくことこそが、人生をより豊かにするのではないかと教えてもらったような気がします。
「美味しい」を見つける
お米が炊けるまでの座談会から、お米にまつわる話を
いくつかピックアップさせてもらいました。
私自身この研究会に参加して、普段身近にあるお米について深堀りして話すことは初めてでした。普段食べる機会が多いものこそ見直してみることで、私にあう「美味しい」を見つけることができるのかなと思いました。
自分に合った「美味しいお米」を見つけるように、日常の食卓で今日の自分にあった「美味しい」を見つけていきたいですね。
みなさんもお米を炊いて、自分にあった「美味しい」をぜひ見つけてみてくださいね。
文:水沼真由美
講師
コメタク
Facebook:https://www.facebook.com/kometaku/
撮影協力
農家民宿 茅屋や
〒949-8612
新潟県十日町市新座乙764(三ツ山)
Tel:025-755-5676
Mobile:090-4454-1669
HP:http://tokamachi-kayaya.com/
Facebook:https://www.facebook.com/kayabuki.house.kayaya/
■美味しいお米を炊く研究会で使ったお米は、こちら
佐藤 可奈子
株式会社雪の日舎 代表。1987年、香川県高松市生まれ。立教大学法学部政治学科卒。大学卒業後、新潟県十日町市に移住、就農。「里山農業からこころ動く世界を」がテーマ。著書「きぼうしゅうらく〜 移住女子と里山ぐらし」
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