雪の日舎
行ったり来たり婚

地域の人はどう思っている?〜妙高編

2018.03.16

豪雪地・津南と豪雪地・妙高
どちらかを選ばなきゃいけないなんて、つまらない。
どちらも選びたいから、行ったり来たりする。
「二拠点居住」というライフスタイルへの憧れでもなく

ただただ、自分たちのしたい生き方を選びとってきた結果。
それが私たちの行ったり来たり婚です。

 

 

さて、前回は「地域の人はどう思っている?〜津南編」をお届けしましたが、今回は「妙高編」です。

 

妙高の人たちはどう思っているのか?

津南の人たちとの違いはあるのか?

 

二つのエピソードを元に、考えてみました。

それではどうぞ。

 

変化するときは、そのとき。いまを大事に。

昨年の10月、夫が初めて作った田んぼの稲刈りを地域の人たちと一緒に行いました。

 

その最中、いつもお世話になっているお母さんと食事の準備のために軽トラに乗って、田んぼと家を二人で往復していたときの会話です。

 

お母さん「しばらくは別々に住むんだって?」

わたし 「そうですね。……でも、子どものこととか考えると、どうするかちゃんと考えないといけないなぁと思いますよね。」

 

わたし自身、行ったり来たり婚という、共感されづらくても、自分たちに一番フィットしているライフスタイルで暮らしたいと思いながらも

「子どもが生まれたら……」と言うことで、どこかで少しでも共感されたいという弱気な部分もあったのだと思います。

 

ですが、お母さんは

「それはそのときに考えればいいのよ」

と言ってくれました。

 

それは、

「子どもなんて生まれてみないとわからないし、育っていく過程でも変化だらけ、今からそんな心配をしても仕方ないよ。」

という子育てしたお母さんだからこその説得力のある答えでした。

 

理屈として思っていただけでなく、地域の方から、そして「お母さん」という先輩からの言葉に、とても勇気付けられた出来事でした。

 

 

地域間で取り合うのではなく、育ち合う

もう一つのエピソードは、わたしが直接聞いたことではなく、夫から聞いたことです。

 

夫が地域の行事に参加すると、こう言われることがあります。

「奥さんは連れてこないのか。」

 

まぁ、普通そう聞きますよね。

 

集まる機会があると必ずと言っていいほど、言われることだそうです。

 

ですが、その度に

「そうじゃない」と反論してくれる方もいるそうです。

 

「津南の人たちが奥さんを受け入れているように、私たちも諸岡くんがここでやっていけるように、地域が頑張らないといけない。奥さんを連れてくるとかではなく、そっちが先。」

 

「あんなに津南に受け入れてもらっているのに、妙高に来いなんて言えないよ。」

 

 

そんなふうに私たちを、津南のことを理解してくれる人が妙高にいることに、ただただ感動でした。

 

津南ではこうしている、それを受けて自分たちはどうあるか、行動するか。

 

妙高の人たちの刺激になっているとしたら、私たちが二つの拠点を持つことに感じた可能性を、少しでも実現できているのかなぁと思いました。

 

私たちがもともと二つの拠点を持ちたいと思ったのは、津南も妙高も好きだからでした。

だから二つの地域での取り合いではなく、育ち合えるような関係性ができたらいいなという思いがあります。

 

また、津南、妙高に限らずその間にある信越県境地域を含めて育ち合えれば、エリアとしてものすごく面白いものがあると思っています。

 

こうして地域の中に、私たちのライフスタイルの根底にある思いを理解してくれている人たちがいるからこそ、さまざまな声があっても簡単に諦めないで、自分たちの土俵を作っていきたいと改めて感じたのでした。

 

 

 

 

 

諸岡 江美子

諸岡 江美子

雪の日舎webディレクター/保育アドバイザー。1987年、千葉県船橋市生まれ。東京都内の認可保育園にて5年間勤務、その後新潟県妙高市にある国際自然環境アウトドア専門学校、自然保育専攻に社会人入学。津南町地域おこし協力隊を経て、現在はClassic Labとして独立。雪国の「あるもの、生かす」という生き方を研究している。編集者、エッセイスト。