雪の日舎
コラム

women farmers japanが始まりました/ みなさま、いかがお過ごしですか

2020.04.17

新型コロナウイルスの収束が見えぬまま、緊急事態宣言が全国にも発令されました。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

世の中が変化し、withコロナの時代へと向かって、いままでとは全く違うルートでステップを踏もうとしている現代、一方で季節は変わらずゆったりと巡り、そして農業もそれに歩みを合わせて始まりつつあります。

 

 

先週、隠居のお父さんが満80歳でお亡くなりになりました。

この春も「今年もさつまいもを作るよー」と話されていました。
突然の出来事にショックが大きく、一緒に農業をするのが楽しかった人たちが少しずつ向こう側へ行く日々に、本当に寂しさを感じます。

 

改めて、
この人たちの作るおいしいさつまいもを、より遠くへ届けるため、
そして遠くの誰かが、干し芋美味しい!と喜んでくれることで、一緒に干し芋を作っていた隠居さんや橋場さんなど、お世話になった農家さんたちと喜びを分かち合うために、干し芋をやっていたんだなぁと、思いました。

 

「私が干し芋を作り続けていた、本当の理由」に出会ったような気がしました。

 

隠居さん、本当に今までありがとうございました。

 

一方、この春から、新しいことも始まりました。

women farmers japanのスタート

 

women farmers japanです。

 

TOP

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女性農業経営者として、高みを目指しながら、自分らしい暮らしを実現するネットワーク。

 

メッセージは「農する乙女、貪欲でいい」。

 

しっかり稼ぐ。
里山暮らしを豊かに。
家族としあわせに。
稼ぐ農業だけでなく、この3つを叶えるライフモデルを実現する女性農家を増やすことで、自分らしく生きることができる地域や社会の実現を目指しています。

 

簡単に言うと、女性農家の課題を、真っ正面から解決していきたい!みたいなかんじです。
まずは越後妻有の女子農家12人で始動しました。

加工所が中止になってから、ずっと孤独でした。
現在進行形の毋として、こどもを産みあげること、子育てをやりきることの重要性や仕事との両立の難しさや、
プレーヤーとしての挫折から、これからについてずっと悩んで、ずっと迷って、そんな中「一緒にやろうよ!」「私がどーんと構えてるから、やりたいことやろうよ!」と声をかけてくださった、ごったくさん。

移住してからずっとお世話になっていた、ごったく農園の福嶋さん親子の「女性農家のチャレンジを後押しする共同加工所プラン」を、昨年の晩秋からお手伝いさせていただくなかで、加工所というハードだけではなく、女性農家のワーキンググループというソフトの重要性も形にし、スタートしたwofa。

 

今回wofaでは運営責任者として、言語化やストーリーづくり、計画づくりなどディレクションをさせてもらっています。

 

とっても楽しくて情熱的で明るい人たちと、ずっともがいてた自分ごとの悩みに対してストレートに、群れとして取り組めて、本当に嬉しいです。くらし、しごと、こそだてを底上げすること、女性農業者として農業を通じてしあわせになること…それはいち個人の私の叶えたかったこと、そして雪の日舎で実現したかったことでした。

なので、計画づくりでは、いままで学んできたこと、考えてきたことやご縁を全投入しました。

そんなとき、自信が地に落ちていた私にとって、「移住してゼロから農業を始めて今に至るまで、誰よりも貪欲に学んで、実践して、挑戦してきた自負だけはある」と思える自分自身に出会いました。「まだまだ全然がんばりが足りない、全然足りない」とずっと思い続け走り続けて9年、しかし加工所が失敗し、「やっぱりまだまだ全然足りなかった…私にはもう無理なんだ」と思い、自分を攻め続けていた私にとって、「十分がんばってきたよね…」と、やっと自分のことを認めることができました。

 

認めることができてはじめて、新しい一歩を踏み出せるような気がしました。

 

wofaのwebでは、wofaができるまでのストーリーも書かせていただきましたので、ぜひご覧くださいね。

ウーファができるまで① はじまりは、カウンターから

 

 

コロナの影響により、開かれて、且つ密ではなく疎である場所の価値にも目を向けられるなか、
地方の、土に近い場所で食を支える女性たちの暮らしや仕事がしあわせであるように、そんな環境づくりをwofaでもがんばってまいりたいと思います。それが、一旦プレーヤーではなくなってしまった今の私にできること、そして新しい時代のwofaの存在意義かな、と思います。

 

そんな近況報告でした。
これからも見守っていただけますと、幸いです。

そしてぜひ、こんな時代だからこそ、LINE@からでもよいので、皆さまからの近況報告もお聞かせいただけますと、とても嬉しいです。

https://lin.ee/Ar2ee1W

 

佐藤 可奈子

佐藤 可奈子

株式会社雪の日舎 代表。1987年、香川県高松市生まれ。立教大学法学部政治学科卒。大学卒業後、新潟県十日町市に移住、就農。「里山農業からこころ動く世界を」がテーマ。著書「きぼうしゅうらく〜 移住女子と里山ぐらし」