雪の日舎
週のはじめに農業男子

食育とは、この街で生まれ育ったという誇りをはぐくむこと〜新潟県長岡市・米農家・長部茂幸

2018.02.19

週のはじめ、お休みモードから仕事モードへ切り替える朝、なんだか憂鬱ですよね。
また、産休中のママたちも家族が仕事や学校へ向かい、赤ちゃんとふたりの時間が始まると思うと、よし!と新たな気持ちで朝を迎えているのではないでしょうか。そんな少し緊張気味の週のはじめに、農業男子のはぐくみパワーをチャージして、心地よい1週間を始めませんか。

このコラムは、雪国で作物をはぐくむカッコイイ男性たちを、雪の日舎女性メンバーがキュンキュンしながら紹介していくシリーズです。あなたが食べているそのお米、野菜、お肉・・・どんな人がはぐくんでいるか、知っていますか?農業男子たちのはぐくみパワーは、あなたのはぐくむ暮らしをさらに豊かにしてくれるはずです。

 

 

新潟県長岡市・米農家・長部茂幸さん

 

住んでいるところ:長岡市

作っているもの:お米(コシヒカリ)

キュンポイント:さわやかな笑顔

 

―農業を始めたきっかけは?

親が農家だったので継ぐものだと思っていました。東京の大学を出て、父からの要請で地元新潟に帰ってきました。

 

―農業の面白いところはどこですか?

自分次第で結果が変えられるところですね。お米の出来がダイレクトに返ってくるので、自分の実力を身近に見られることにやりがいを感じます。

とは言いつつも、天候などの環境に左右されることも大きいので、人間ができることなんてほんの少し。その中で、いい結果を残すのが農家の腕だなと思っています。

 

 

―農業をやってみて思っていたことと違うこと、困ったことはありますか?

農家の家で生まれ育ったので、イメージと現実のギャップはあまりないですね。

ひとつあったとすれば、仕事を始めた一年目、3月から5月まで(田植えが終わるまで)休みがほぼなかったというのは実際ストレスがたまりました。今や定休のない日々にも慣れてしまい、田んぼに出れない日のほうがストレスがたまります(笑)

5月のGWと9月の連休は、田植えと稲刈りの最盛期なので休みがとれないのは妻子には申し訳ないと思いますが、その分他の時期には、子どもの授業参観に出席できたりと、かなり対応はできる職種かなと思っています。

 

―農業以外に楽しんでいることはありますか?

冬場の雪が降る期間(12月末~3月上旬)は、スキーのインストラクターとして長岡市営スキー場で働いています。

 

―かっこいいですね!

今日はスキー板も持ってきたので、これも一緒に撮影してもらってもいいですか?

 

―ぜひ!!

 

 

―好きな女性のタイプは?

自分の主張をもっていて、カッコいい方が好きです。

例えるなら、大黒摩季さんや倖田來未さん、BoAさんですね。容姿も大事ですが、それよりも人間的なカッコよさに惹かれます。

 

―最後に、PRをどうぞ!

自分にしかできない農業を模索しているのですが、僕の中のキーワードは「食育」です。

農家と接点がない子どもたちも増えていますが、長岡市は田んぼや畑もあり田舎っぽさが残る良い所。僕の農業を通じて、子どもたちがこの街で生まれ育ったことを誇りに思い、この街をもっと好きになるお手伝いができたら理想ですね。

僕らがやっている農業を間近で見たり聞いたりしてもらうことで、農家はかっこいい、農家になりたいと思ってもらえたらいいな!

 

 

―実際にどんなことをされているのですか?

地元の小学校や、幼稚園・中学校などでも話をさせていただくこともありますが、もっと教育の現場に農業が関われるチャンスがあればいいなと思っています。

その一環で、自分が仕事をしている姿を動画で撮ってFacebookやyoutube での発信もしています。小学生への田んぼの授業では、田植えや稲刈りの作業になりますが、それまでの準備作業や水管理、稲刈り後のお米ができるまでの補講として、授業時間内に伝えきれない部分をぜひ親子で見てもらいたいですね。それが本当の田んぼ教育になるのかなと思っています。

 

 

〔撮影後記〕

一つ一つの質問に丁寧に熱く語ってくださる長部さん。時々見せるさわやかな笑顔はキュンポイント間違いなし!広い田んぼをバックに、笑顔で会話する奥様とのツーショットはとてもお似合いでした。

 

 

ご自身も二人のお子さんをもつお父さん。“自分にしかできない農業”を新しい形で発信することで、子どもたちの健やかな成長に繋がってほしいと話す表情には、農家として、大人として、父としての強い想いを感じました。

 

「農業だけに限らず、異業種とのコラボレーションに挑戦して、ワクワクすることが地域で沸き起これば、楽しい街だと子どもたちは思ってくれるはず」

 

と、常に子どもたちのことを考えて伝えている長部さん。

長部さんが作るお米には熱いメッセージが込められており、そのお米を食べて育つ子どもたちは、きっとワクワクする未来が待っているように感じてなりません。

 

 

 

お話を聞いた人

長部茂幸 長部農場
(所在地)長岡市上条町
(問い合わせ先)
Tel:0258-32-7777
FAX:0258-32-7733
Mail:shigerunojyo@yahoo.co.jp
Face book:https://www.facebook.com/osabefarm
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCyJ-6IhsmvzDz9sH88vl7Pg
「長部農場」または「オサベノウジョウ」でご検索ください。

ますがた みき

ますがた みき

管理栄養士。1981年新潟県長岡市生まれ。県立女子短期大学専攻科食物栄養専攻を卒業後、長岡赤十字病院に6年勤務。現在はFood communicationsとしてフリーの管理栄養士で活動中。新潟県栄養士会所属。二児の子育て真最中。